昨夜、連日30℃を超える徳島から戻ってきました。今朝の苫小牧の気温は16℃。。。風邪を引かぬよう気を付けたいと思っています。
昨日も引き続き徳島市で開催されている全都監の2つの分科会に参加させていただきました。
1つ目の分科会は「公営企業の経営改革における監査の役割」と題し総務省自治財政局公営企業課 菅原泰治氏の講演がありました。
全国の公営企業の経営状況、人口減少による料金収入減や老朽化と耐震化による施設更新の課題。更には会計基準の見直しや今後10年間を見据えた経営戦略の策定など総務省における公営企業改革の概要が述べられました。
苫小牧も水道、下水道、市立病院の3つの企業会計を抱えており、特に上下水道については人口減少や節水意識の高まりによる料金収入の減少、施設と管路の老朽化や耐震化による膨大な更新費用などの課題を抱えています。
市民生活に身近な社会資本を維持していくために、経営環境の変化に適切に対応し、そのあり方を絶えず見直していく必要性を強く感じた講演でした。
2つ目の分科会は「監査委員事務局の共同設置」をテーマにしたパネルディスカッションに出席しました。平成23年5月の地方自治法改正により監査共同組織の設置が可能になっていますが、全国で唯一 備前市と瀬戸内市という両市で共同設置の協議が重ねられ、H28年4月にスタートされる予定となっています。
この背景には、監査事務局の独立性の確保、監査資源(少人数)が限定されている、専門性の向上、監査品質の向上が難しいなどの課題があります。これらの課題は小規模自治体のみならず、全ての自治体で抱えている問題であり、全国的に今後の動向が注目されているプロジェクトとなっています。
直ちに苫小牧に当てはまる事例ではないと思いますが、監査体制の充実という観点を考える場合、今後において更に独立性と専門性の確保をどの様に図っていくかが課題となります。
この2日間、新米の監査委員としては難しくて理解できない内容も一部ありましたが、全国の都市監査委員会が抱えいいる課題や今後取り組もうとしているテーマについて理解することができました。
正直に言って監査委員会というのは、地味な役回りと思っていましたが、その機能と権能を充分に果たすことによって、行政の信頼性・透明性を進め、住民福祉の向上に繋げていけるのだと確信を得ることができました。その目的に近づくために常に自己の研鑽に努めねばと決意を新たにしたところです。
